2012年6月16日土曜日

人を撮る仕事 フォトグラファー

人物撮影の呼び方・ジャンルは様々ですね、ポートレートとも呼ぶし、モデル撮影とも、顔写真、ファッション撮影とか、グラビア撮影、宣材撮影、オーディション用撮影、ジャケット撮影など、多種に及ぶ人を撮影する仕事が存在します、プリクラと携帯デジカメ、10万円以下の高性能一眼デジタルカメラの登場で誰でも気軽に写真を撮るようになって、写真撮影の難しさのハードルは消えました。その一方、人を撮影する事を仕事にする事はライバルが多く、厳しい世界になっています。
アシスタントの募集すると9割以上の方はファッションや人物を撮影したいと希望してきます。そして、その8割以上は挫折していきます。

私自身は20歳の頃はスチルライフ志望で、商品撮影、静物イメージを主に活動して行きたいと思ってきました。
周囲のアシスタント仲間は「え、まじで」と言うような反応でした。

私自身を含め、多くのフォトグラファーは広告や雑誌・WEBで、人物以外の商品撮影をしてフォトグラファーとして収入を得ている方が多数います。写真(今は動画も必要)で生活していくと言うのは、楽じゃないし、先行きも不透明で不安定です。人には勧めません。

人物撮影の仕事をもっと増やしたいと感じたのは、
あるフォトグラファーにフランス・パリで出会ってからです。
当時はフィルム撮影です(1回の現像・フィルム代で3000円位)、彼は15枚撮りのフィルム1本で、モデル(フランスでマヌカン)のコンポジット用の撮影をしていました。
同じモデルの同じポーズのバリエーションや同じシチュエーションは1枚以上は撮影せず。全て背景もポーズも衣装も違うカットを丁寧に1カットずつ撮影しており、仕上がったフィルムを見ると、全てのカットが、OKカット(使えるカット)でした。確認用のポラロイドも使わず、
露出メーターのみでイメージに合う適正露出を割り出して、撮影で全てを完結させていました。

日本で見ていたファッションフォトグラファーは、アシスタントにフィルムを何回もチェンジさせて、12枚~36枚のなかから、1枚をセレクトする、連写式のフォトグラファーが多いので、彼の撮影方法は衝撃でした。(単に節約の為かもしれませんが)
モデル一人撮影して、1999年当時で1000フランのお礼を事務所から、彼は貰っていて、私にもやってみたらいいと進めてくれました。

その頃から、人物撮影の作品撮り(テストショット)を始め、
単純な私は、人物しか撮影していないフォトグラファーよりも、静物撮影を主に撮影しているような自分が人物撮影をした方が、自分にしか撮影出来ない独特な人物写真、ファッション撮影、肖像写真が撮れるはずだと信じて、人物撮影の作品を撮り続けています。

時代は進んでゆくのが常ですが、今では動画の1コマを切り出して、
写真として十分使えるように、なってきました。
3DCGなど想像する映像は全て実現可能になる時代になって、フォトグラファーに必要なのは、絶対的な審美眼と、信じられる仲間やチームなのかと思っています。

まとまらない雑文ですが、まずはここまで。