2012年7月7日土曜日

フォトグラファーによる人物撮影の露出の測り方

人物撮影での、適正露出と言うのは、被写体、服の色、背景、照明、自然光の当たり方などで、変化します。

また意識的に暗め(ローキー)にしたり、明るめ(ハイキー)にする場合も多く、女性のポートレートなど、ギリギリまでハイキーに飛ばした写真を日常的に雑誌のグラビアなどで見ることが出来ると思います。

フィルムでポートレート撮影していた頃は入射光式の露出計(カメラ内蔵の露出計は、反射光式)で被写体・モデルの顎の下あたりでトップライトを切った露出から、2絞り(2段)明るめに撮る事が普通の事でしたが、デジタルカメラの撮影では、ハイキーに飛んでしまうと、飛んだ部分の画像がトーンジャンプしたり、真っ白になって何もデータが残らない状態になるので、ギリギリまでハイキーな写真を狙って撮影する事もなくなりました。

あえて、適正と思える露出よりも、やや暗めに撮影するのが、いまのデジタルカメラの撮影方法に
なっています。

露出計を持ち歩く、フォトグラファーも減って、持っている人の方が珍しい位になってきました。

入射光式の露出計を使うのは、被写体・モデルに当たっている照明の明るさを正確に知ることの出来る、唯一の手段なので、必須アイテムです。トップライトとサイドライトを正確に2絞りの差にする事など、撮影して画像を見ながらのチェックより、入射光露出計を使ったほうが遥かに正確で安定した撮影データが取れます。

フィルムの撮影時では、アシスタントの仕事は、適正露出の決定とフィルムの管理でした。
アシスタントはフィルムの番号を書いたり、現像の支持を記録したり、ポラロイドの裏に絞りと
シャッタースピードなど、書いたりするので、責任も重く、通常、野外でモデル撮影などの場合、
アシスタントは、2名(ファーストアシスタントと、セカンドアシスタント)が必要でした。

デジタルカメラでは、レフ板、ストロボの調整、荷物運び位になり、アシスタントが1名でもロケ撮影が普通に出来るようになりました。

それでも変わらないのは、入射光式の露出計を使用することです。

私の周囲では、アシスタントとカメラマンが露出計で、情報を共有している、撮影現場を最近は見なくなりましたね。

露出計は割と高価な機材なので、デジタルからスタートしたフォトグラファーはまず、
買わないのでしょう。私が最初に買ったミノルタストロボメーター4型は7万円ほどしました。

ストロボ撮影が多い撮影では、ライト1灯ごとに、光量を調節するために、サイドはF11、トップはF16
バックはF22などと、調整するのでストロボメーターなしでは、撮影のデータを残す事も出来ません。

光の量を測るために是非、持っていて欲しい機材ですね。


夏の日差しも演出も計って演出します。