ひとつは、その写真作品を通じて、広告写真やエディトリアル・雑誌の仕事を得るための作品撮り。
もうひとつは、ただ撮りたいものを採算度外視で写真撮影した写真作品。
また、フォトグラファーも作品撮りをする人と、しない人がいます。
ある超有名なファッションフォトグラファーとワークショップで話をした時、「作品撮りをしてますか?」と質問をしたところ、「今は、していない。」と返答されました。
仕事の中で全てを昇華させて、作品にしているので、作品撮りをしていないとの事でした。
売れる前はブックを作るための作品撮りをしていたそうですが、
予算もコネもない状態から頼りなく作ったブックで営業しても、仕事は取れず、軽く断られたり、批判を受けたそうです。
批判をしてくれる人は良い人で、興味をもってくれず、スルーされてしまうのが、一番キツイ反応だとも言っていました。
50件以上、出版社やファッション誌の編集プロダクションを回って、なんとか1つだけ、有名でもないファッション雑誌の仕事が取れたそうです。
そのファッション誌の仕事を集中してやった結果、レギュラーの仕事になり、その仕事の写真を見た他紙の編集者・クライアントから仕事の依頼が増えて、
その結果、日本では、名前を知らない人がいない位の有名なファッションフォトグラファーになっていました。 コネは全く使ってないそうです。(使いようも無かったと言ってました)
努力の賜物とは、こうゆう事かと思うのですが。
自分が向かっている写真の流れが、目標に沿っていれば、作品撮りの必要はないでしょう。
ただ目標とそれていっている時は、自分の写真を見つめる意味で作品撮りは必要かなと思っています。
仕事で撮った写真が全て、自分を出し切った作品になるようになるまで、作品撮りと仕事の両立は続くのかもしれません。そして、写真を通じても、通じなくても、いろいろな人に会うことが運を味方にする手段だと思います。
作品撮りはただ写真を作るだけじゃなくて、新しいクリエイター・人と会う手段とも思います。
と言う訳で、今後も作品撮りを続けていきますので、皆様、ご協力のほどお願い致しますね。